同 窓 会 雑 感

顧問候補 馬場 宣良(1回生)
 
 この度、工化同窓会の顧問の話があり大変光栄に思っております。
 今私は第1期生として、また、工業化学科の初めての教員として複雑な思いです。
 と申しますのは、第1期生から第3期生までの方々には同じ教室で学んだ学友として同窓生の思いがあるのですが、第4期生から以降は研究室の助手と卒業研究の学生と指導者との関係、そして第11期生以降の学生とは助教授となって教室で無機化学、電気化学、工業化学概論などの講義も致しましたので教員と学生との関係としてのイメージが強かったのです。
 同窓会とはその名の通り同じ教室で学んだ学生の集まりですが、1953年卒業の第1期の学生から2008年現在卒業の学生まで非常に幅広い層をもった卒業生を一律に束ねることは非常に困難な事と想像しております。
それでも私はこれを大きく3つのグループに分けて考えております。
 第一グループは卒業後おおむね40年以上経過して、現在では殆どの方が現役を引退して第2の人生を過ごしている定年退職組です。私の限られた情報の範囲ですが、定年退職後は趣味を生かしての絵画、陶芸、釣り、国内、または海外旅行などを楽しんでいる人がおり、中には同期生と一緒に日本全国の街道を徒歩で制覇しようという計画を実行しているグループや、バイクで単独走行して中国のシルクロードをイスタンブールまで走行したという話も聞きました。
 第2のグループは会社では熟練の管理職になっていて、人生で最も忙しい年代の人たちです。同窓生とのつきあいもややもすれば仕事に関係することが最大の関心事になり、家庭でも子供の教育などで心配事が多く心が安まらない毎日のようです。
 第3のグループは卒業してから1年~10年くらい経過した比較的年代が新しい卒業生で、同じ教室で学んだ学友が社会に出てどんな境遇にいるのか、なにをしているのか知りたくて同窓会に出てくる人たちです。会社や仕事にも完全に定着できない人もいて、このようの人たちにはもっと上の先輩は適切なアドバイスをしてあげることが任務と思います。
工化同窓会はこのように幅広い分布をもった同窓生をまとめる場として役に立つことを期待致しながら筆を置きます。

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