第2回「私が歩んだキャリアパス」講演会報告

 首都大学東京応化同窓会(旧都立大学工業化学科・応用化学科同窓会)が昨年と同様な主旨で「私が歩んだキャリアパス」講演会を2012年10月13日(土)、13時30分~16時30分まで首都大学東京12号館103室で、12月以降新たに就職活動する学部3年生と修士1年生を対象に行った。出席者は学生8名、先生1名、OB8名であった。学生の出席者が少ないのは、学生によると土曜日は授業がほとんどないため、登校している学生が少ないため、とのことであった。

 講演に先立ち長浜会長の挨拶があり、本会の長谷川理事司会のもと以下の講演が行われた。講演時間は一人約45分間でした。講演はまず職歴数年以内の若手として柴田理紗氏(都立大応化2008年卒、現在エイベックス・グループ・ホールディングス㈱)が「畑違いのエンタメ業界にトライする工学部女子大生のキャリア例」というテーマで行った。自身の学生時代について、就活前のプレ就活、就活の3つの重点事項など熱意ある説明をされた。また、入社後は1~2年で職場が変えられているが、これは会社の人材育成プログラムのためである、ことなども説明された。大学の専門性とは関係のない業界に就職した経緯などは、これから就活する学生には大いに参考になったと思います。

 次に職歴20年以上のベテランとして三谷洋氏(都立大工化修士1980年修了、現在大正富山医薬品㈱)が「大正製薬における私のキャリアパス」というテーマで講演を行った。学生時代の研究紹介、医薬品産業界の紹介、医薬品の開発プロセス、今までの職歴など熱心に語られ、ご自身の経験から仕事とは何か、ということを具体的に説明された。さらに、大正製薬㈱に就職された都立大学工業化学卒業生の紹介があり、社内の人脈の大切なこと、またご自身の今後の生き方も述べられた。

 最後に、60歳以以上で人生経験豊かな人として高見澤幸夫氏(都立大工化1964年卒、現在コスモテック会長)が「今から考えても遅すぎませんか」というテーマで講演を行った。まず、講師は貴方の強みはなんですか?ということで、出席学生一人ひとりに皆の前で自分の長所を2分間で発表させ、評価した。それを受けて、講師は自分の長所をいかにして作ったか、特に学生時代に自転車で全国を廻ったときの経験、そこから何を学んだか、などを具体的に話された。このような話は大学ではなかなか聞けないので、出席した学生には大変参考になったと思う。最後に、生涯現役であることがいかにすばらしいことか、そのための手段・方法など、われわれにも大変役立った話であった。

 講演終了後、懇親会での懇談のために参加OBの自己紹介があった。なお、今回の講演会開催にあたり、広告の掲示、会場の設定などに久保先生、西藪先生、また講師の紹介には加藤先生にお世話になりました。心からお礼申し上げます。

 講演会終了後、カフェテリア館で17時~19時まで講師、OBを囲んで懇親会が開かれ、先生4名と学生10名が出席し、講演会で質問できなかった具体的な就活の内容や、学校で習得しておくべきこと、会社での仕事の内容など時間いっぱい楽しい雰囲気の中で懇談が行われた。 出席学生からは講演や懇談で就活に必要な具体的な知識や、今後準備する事項などが習得でき大変よかった、といった感謝の声が聞かれた。(理事長谷川 記)