首都大学東京応化同窓会主催、「私が歩んだキャリアパス」講演会が、回を重ね今年は4回目、2014年10月17日(金)15時より首都大学東京南大沢キャンパス12号館201号教室で開催されました。
出席者は修士1年生を中心とした学生21名と教職員3名、同窓会は講師3名を含めて9名でした。
昨年に引き続き、修士1年生には多く参加を頂けました。
講演に先立ち、大学側宍戸主任教授の挨拶があり、引き続き、3名の講演者から講演を頂きました。
講演者の熱い話に参加学生は熱心に耳を傾けていました。
最初に宮崎隼人さん(写真1:首都大学応用化学2011年修士修了、益田研(電気化学、表面化学)エヌ・イー ケムキャット(株))が登壇されました。
首都大学1期生の宮崎さんは、学生時代を振り返り、ご自身が相対した人生の選択肢について、経験をもとに修士学生の今後指針を示していただきました。
学部時代、修士課程での進路検討、そして就職された後の目線の変化について、具体的にご自身の体験を、学生に寄り添った講演内容に、修士学生の将に今の時期に必要な情報提供していただきました。
2番目に硯里善幸さん(写真2:都立大工化1996年卒、1998年同修士修了 コニカミノルタ(株)を経て現在社会人博士在学中、井上研(光化学)山形大学 工学部 准教授)が登壇されました。
南大沢キャンパス1期生の硯里さんは、南大沢開学時の施設が出来上がっていない当時の話から、その後の南大沢キャンパスの変化を話され、現在のキャンパスとのコントラストを紹介してくださいました。
修士終了後に専門の光化学を活かした企業での研究開発の実際と成果を披露頂き、また企業におけるチームマネジメントと仲間へのモチベーションマネジメントの大切さを話して下さいました。
また、社会人博士課程に進学した後、山形大学に転職された経緯についても言及され、特別なキャリアパスを歩まれた経験を丁寧に紹介頂きました。
休憩を挟み、3番目に郷家正義さん(写真3:都立大工化1986年卒、山崎研(有機工業化学)(株)ジーエイチクラフト 代表取締役 )が登壇されました。
学生時代のクラブ活動等から学んだことから、花形材料である炭素繊維との出会いと開発研究、市場開拓、営業活動と幅広いキャリアの紹介を頂きました。
新規市場開拓からの経験を通じて、ご自身の視野の広がりの体験をもとに、グローバル市場へと進出していった、仕事の面白みを学生も肌で感じたのではないかと思います。
3人の講師の講演後に大変活発な質疑(写真4)が行われ、学生の皆さんの理解が深まると同時に、キャリア形成が大変身近に感じる時間を過ごされたと思います。
アンケートでも、「企業における研究内容にに加え、講演者の方の今まで歩んできた道がよくわかり、貴重な体験談をうかがうことができました。」、「様々なタイプのキャリアを歩んでこられた方々の話きけたので、色々な面から参考になりました。」、「化学系の社会人の方の実体験はここまで深く聞いたことがなかったので良い経験になった
。」との感想を頂きました。
講演終了後、隣接するカフェテリア館で懇親会が17:40~20:00に開催され、OBを囲んでの賑やかな懇親がなされました。
講演会に参加された学生を始め、研究の都合で講演会には出席できなかった学生も順次参加され、学生40名以上が参加を頂きました。
用意した飲食物はすべて完売のこれまでの懇親会の中で一番の盛会になりました。
講演会で質問できなかった具体的な就活の話や、就職希望の業界や企業での具体的な仕事の内容、大学と会社の研究の違いなどOBと学生の熱心な会話が随所で行われました。
また、学生実験を長年に渡って指導頂いている香川さん(写真5)も飛び入りで参加を頂き、OB諸氏には思いがけない同窓会気分を味わうことになりました。
今回の講演会開催にあたり、大学内のPR会場の設定などに立花教授(写真5:同窓会理事)に大変お世話になりなした。お礼申し上げます。
(江崎敦雄 記 :都立大学工化1978年卒、1980年修士修了)
写真1:宮崎隼人さん
写真2:硯里善幸さん
写真3:郷家正義さん
写真4:大学院学生から積極的質問を頂いた。
写真5:長年実験でお世話になっている香川さん(左)と同窓会理事の立花教授